年頭所感−皆さんとともに歩むために一【1月11日】
新年明けましておめでとうございます。いよいよ3学期が始まりました。
「3年生は義務教育最終年、進路開拓に加え、社会に通用する“生きる力”を最大限サポートできればと考えます。2年生は最高学年に向かいます。学習面・生活面など、これからの七中のリーダーとしての自覚と責任を育みたい。1年生は中だるみせず良き先輩となれるよう、七中生活全般にわたり自立と意欲を高めたい」と考えています。
さて、これからの七中の具体の方向性は、1、2学期の校長室通信の中で学力、生活、人権など多方面にわたり明示してきたつもりです。これらの取り組みは、望ましい器(教育環境)の下、教職員すべての共通理解と信頼関係の中で、ベクトルを一致させることが必要・不可欠な要素です。
「読むクスリ」(上前淳一郎/著 文春文庫)という本の中に、アメリカでは、野球のようなチームスポーツを評価する場合に、「あのチームはケミストリーがいい、あるいは悪いと言う表現を使います」と書いてあった。
なんで野球チームと化学が関係あるのか?と辞書を引くと、この言葉には「化学作用を思わせる不思議な働き」の意味があって、CHEMISTRY OF LOVEという用例が載っている。
日本語で言う「チームワーク」にあたります。個々の選手の力がうまくつながりあって、思いがけない活躍をするチームが、ケミストリーがいい、ということになるわけです。
先日、市内の小・中校長会の新年会会場で教育委員会の幹部の一人から「七中はどうですか」というようなことを聞かれたので、私は「課題も多いですが七中はケミストリーがいいですから」と答えると、「?…はあ…」と言って去って行かれた。きっと「あの校長はあかん」と思っていたでしょう。
年末にも書きましたが、批判を忘れた無条件の団結に走ることなく、熱き思いで七中の改革を進めましょう。七中のケミストリーは、ひたむきな実践と信頼から生まれます。人と人との妙の中から新しい価値を生み出しましょう。
(本連載は、前田校長が04年より教職員に向けて発信した「校長室通信」をまとめた著書「学校経営の金言・迷言・独り言〜全てを生かす校長室通信」より抜粋/城南中=072・673・4491)
【2013年1月1日号】
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