くすりを正しく使ってもらうための活動を展開し、昨年設立20周年を迎えた、くすりの適正使用協議会は、3月1日、都内で第35回通常総会を開催。設立20周年キャンペーンや平成21年度の事業報告、平成22年度の事業計画などが会員らに説明された。
同協議会理事長の海老原格氏は、「平成24年度から中学、平成25年度から高校で、くすり教育が行われ、養護教諭や保健体育の教諭が、くすり教育の授業を受け持つことになる。そうした先生方の負担を減らすため、サポートしていきたい。協議会の活動は社会的な評価は高いが、さらに認知度を高めていく必要がある」とあいさつ。
イベントなどを通じ協議会の認知度向上
昨年7月から12月にかけて展開した「設立20周年キャンペーン」では、駅前広場やショッピングセンターなどを会場に一般市民向けのイベント「くすりアゴラ」を開催。薬剤師と一般市民の交流が、千葉・埼玉・長野の3か所で図られた。
より多くの人に協議会の存在を知ってもらうため、昨年10月13日から11月4日まで、「くすり川柳コンテスト」の作品を募集し、3週間の募集期間に約2500句もの作品が集まった。
また、協議会会員会社やその製品にまつわる興味深い話など、薬のことを分かりやすく伝えるための啓発ツールとして「くすりの豆辞典」を制作。「くすりアゴラ」や「くすり川柳コンテスト表彰式」の参加者にお土産として渡された。
アドバイザー増やし 研修会などへ派遣
平成21年度の事業報告によると、(財)日本学校保健会との共催で「『医薬品に関する教育』保健教育指導者研修会」を、東京・大阪・愛知・福岡の4か所で開催。小冊子「医薬品の正しい使い方」を用いた授業実践例などが紹介された。
くすり教育を担当する教師に授業の仕様を提案する「くすり教育アドバイザー」は、新たに3名を認定したことで、計17名となった。この「くすり教育アドバイザー」を養護教諭や学校薬剤師を対象とした12か所の研修会に派遣した。
平成22年度は、教育委員会、教育関係団体などが開催する、くすり教育担当者向け研修会に年4回程度、参画する予定。「くすり教育アドバイザー」の認定も引き続き行うとともに、その資質向上にむけた研修も実施する。また、20周年記念キャンペーンとして行った「くすり川柳コンテスト」は22年度も継続して実施する。
【2010年3月20日号】