教育家庭新聞・健康号
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更なる事業へ展開−兵庫県
平成13〜15年度
健康相談活動支援体制整備事業から
 今年度、児童・生徒の心の健康を図る目的で実施していた「健康相談活動支援体制整備事業」から内容が拡充された「学校・地域保健連携推進事業」は、精神科医だけでなく、幅広い専門医や関係機関との連携・関係構築を目的に都道府県ごとに行う文部科学省の委嘱事業。関東ではすでに実施している自治体もあるが、関西は文科省の決定通知を待っている状態。そのひとつ、平成13年度から前事業を実施していた兵庫県の取組みを県教育委員会に聞いた。


 兵庫県のこれまでの取組みは、1県教育委員会内に運営委員会の設置2調査研究校の指定3研修会等の実施 4関係団体への研究支援の四本の柱で、平成13年度から15年度まで、「健康相談活動支援体制整備事業」として実施した。

 2では、協力医として精神科医の要望が多く、その健康相談活動活体制整備づくり研究校として西宮市内の県立校を指定、精神科医、スクールカウンセラー、心理学を学んでいる大学生ボランティア等、外部の専門家等との連携を図りながら、それぞれの専門性を活かした校内での生徒の心の健康に関する支援の在り方についての体制づくりを研究した。

 3では、一般教職員対象に、児童生徒と教職員自身の心の健康に関する研究会。養護教諭対象の健康相談活動の研究会。管理職に対する児童生徒への心の健康に関する研修会を開催した。

 4では13年度、県立校中心に高校校長会でカウンセリング委員会を立ち上げて、管理職の体制作りの研究を行っている。ほかには、学校内での教育相談機能の体制づくり、スクールカウンセラー整備や中退者の事後対応の研究なども、管理職として学校全体を見る立場から現在も継続中。

 今年度の事業も、大学や医師会、児童相談所、管理職、養護教諭、教育相談担当の教諭等が検討運営委員会のメンバーとなり、学校と地域の医師会、保健所等の関係機関との連携の在り方を検討し、推進していく、としている。

 「学校・地域保健連携推進事業」は、今年度から平成20年までの単年事業となっている。現在、同事業に関しては、文科省に申請のあった44の都道府県の計画書がようやく出揃い、近々一斉に決定通知が下ろされる。同県では、今年度より神戸市を含め全県規模で実施する予定となっている。

【2004年11月13日号】