「健康食品は摂りすぎると良くないの?」、「『特保』って何?」など、一般に知られているようで誤解されている部分も多い、健康食品の安全性や有効性について、科学的なデータを元に客観的な情報を提供するサイトが先ごろ、独立行政法人国立健康・栄養研究所のホームページ内(
http://hfnet.nih.go.jp/)に公開された。
サイト名は「『健康食品』の安全性・有効性情報」。利用に関する基礎知識、安全情報・被害関連情報、話題の食品成分の科学情報などと、健康食品の素材を50音・アルファベット別で検索できるデータベースで構成されている。
基礎知識には例えば、最近話題の「にがり」と「痩身効果」を取り上げ、「『エネルギー代謝を促進する』といったメカニズムから、ダイエット効果を論証するような情報がありますが、いずれについても確実な根拠・文献等はありません」と解説。過剰な摂取による健康被害の事例もある、など警告を発している。
Q&A集では、「健康食品」とは「法令などで定められたものではなく、一般に『健康の保持増進に資する食品として販売・利用されるもの』」などの基礎的な知識・情報を整理。健康食品の中には国が「健康の保持増進効果」を確認した保健機能食品である「特定保健用食品(特保)」と「栄養機能食品」がある。その他の国が効果を確認したものではない健康食品には「健康補助食品」、「栄養補助食品」、「栄養強化食品」、「栄養調整食品」、「健康飲料」、「サプリメント」など。
科学情報には「特定保健用食品」、「ビタミン」、「ミネラル」などのカテゴリーと関連する「記事一覧」が内容。特保についてはその機能別に現在は9項目、ビタミンは各種類別に解説。
「過去に健康食品が問題となった事例」では、健康障害の要因には有害物質の混入など健康食品自体の問題、アレルギー体質や医薬品との併用など利用者側の問題、複合的なものがあると解説。その上で食品(素材)名と購入の理由、起きた症状、解説を紹介している。
【2004年9月11日号】