オリンピック選手などのトップアスリートになるほど、日常の食事による健康・体調の管理がトレーニングと同じくらいに重要であり、多様な食材をバランス良く摂れるご飯食を中心とした和食は優れている…食生活・栄養コンサルタントの金子ひろみさんは5月27日、第21回JA全中・ライス・ミーティングの講演で語った。
「ごはん食とスポーツ選手との関係〜トップアスリートの栄養指導の現状」と題して行われた講演。健康運動指導士の金子氏はアトランタ、シドニーオリンピックの女子マラソン強化合宿、有森裕子や高橋尚子選手などの栄養指導を経験。食事の管理が競技結果に大きなファクターを持つことを実感していると言う。さらに種目や段階によって食事の構成、カロリー量なども大きく異なるなど、科学と経験による調整があるという舞台裏も明かした。
一般に言えることとして、運動によって筋肉から失われたグリコーゲンは、食事で再補充されるが、運動終了から食事までの間が短いほど補充速度は速い。終了後2時間以内と、2時間以上4時間以内とでは2倍の差があるという。
このことから、消耗の激しい運動部などに所属する中・高校生達は、部活が終わってすぐ塾通いするより、きちんとした夕食をできるだけ早めに摂る生活のリズムを心がけてほしい、とアドバイスした。
【2004年6月12日号】