食の情報
食中毒予防に効果
LC1乳酸菌を研究
乳酸菌応用研究会は、代表的なプロバイオティクス乳酸菌の一つであるLC1乳酸菌について、サルモネラ菌やO157など食中毒菌の抑制効果の研究を進めている。
LC1乳酸菌は、腸壁に接着する力が極めて強く、サルモネラ菌などの病原菌が腸細胞へ接着するのを阻害することが分かっている。このLC1乳酸菌のバリア機能によって、食中毒などの感染症予防の可能性があるとされている。
乳酸菌応用研究会は、このLC1乳酸菌によるサルモネラ菌の物理的排除の様子を撮影することに成功。映像化してデータの提供にも対応している。この映像では、サルモネラ菌が腸細胞に感染する様子と、LC1乳酸菌バリアにより、サルモネラ菌の侵入を防ぐ様子を見ることができる。
さらに、LC1乳酸菌は腸壁を刺激して生体側から抗菌物質を出させるとともに、LC1乳酸菌自体も抗菌物質を出すことが確認されている。この抗菌タンパク質であるCAP18により、O157を抑制するとされ、サルモネラ映像と同様に、同会により「LC1乳酸菌による腸管出血性大腸菌O157抑制効果」映像として撮影された。
この他にも、LC1乳酸菌は免疫活性作用が確認されており、バリア効果による接着阻害作用と、抗菌効果による病原菌撃退作用を加えた3つの効果で食中毒を予防すると考えられている。
問合せ=03-3532-0334
【2003年6月14日号】