主任児童委員 2万人体制へ

厚生労働省

 増え続ける児童虐待に対応するため、厚生労働省では地域で児童福祉を専門に担当している「主任児童委員」の定数を増やすことに決めた。現行の1万4455人から約6000人増の2万人体制とする。「主任児童委員」は平成6年に創設。担当の地域ごとに、児童が参加するボランティアや子育てなどへの協力・支援を担当、虐待問題を抱えたり不登校児童がいる家庭と学校や児童相談所の橋渡しも行う。教員やソーシャルワーカーの経験者を中心に登用されていた。
 定数は民主・児童委員協議会が組織している区域単位ごとに決められており、現行では民主・児童委員の定数140人以上の地区は3人220人以上39人以下の地区は2人319人以下の地区は1人−−となっている。しかし児童虐待の急増など、子どもたちを取り巻く環境が悪化するなかで「全地域で充実した対応をとる」(同省)ためには、1人の地域を解消。40人以上は現行通り3人としているが、39人以下をすべて2人とする方針を固めた。市町村を通じて10月末までに人選を進め、12月1日付けで厚生労働大臣が委嘱する。


(2001年7月14日号より)