10代の妊娠中絶T大台Uに

始めて4万件を突破


 
10代の妊娠中絶が4万件の大台に−−厚生労働省はさきごろ、平成12年「母体保護統計報告」をまとめ発表したが、同年1年間に実施された人工妊娠中絶の総件数は、約34万件で2年連続で増加したと同時に、20歳未満の10代の件数が前年度よりも約4700件増えて、4万4000件と初めて4万件を超えたことがわかった。この20歳未満は平成2〜4年にかけて3万件に達し、その後いったん減少したものの平成8年から再度増加に転じ、以後は大きく伸び続けている。
 人工妊娠中絶の総件数は34万1146件で、前年度に比べて1・1%、3858件の増。年齢別に見ると120歳未満:4万4477件(前年度比12・1%増=以下同様)220〜24歳:8万2598件(1・3%増)325〜29歳:7万2626件(2・5%増)430〜34歳:6万1836件(0・4%減)535〜39歳:5万3078件(3・5%減)640〜44歳:2万4117件(5・6%減)745〜49歳:2287件(6・8%減)850歳以上:42件(2・4%増)−−という結果で、特に30歳未満を中心に増加傾向にあり、中でも20歳未満については5年連続で増加し、増加率も12・1%と際立っている。
 これを都道府県別に見ると総数で最も多かったのが東京都(2万8589件)で、次いで北海道(2万2642件)、福岡県(2万105件)の順でいずれも2万件を超えており、以下では大阪府(1万9828件)、神奈川県(1万8061件)、愛知県(1万7015件)、埼玉県(1万3908件)、兵庫県(1万2208件)、千葉県(1万1145件)が1万件を超えている。
 また20歳未満を見ると最高値を示したのは、北海道で3373件。以下では東京都2912件、福岡県2731件、愛知県2353件、大阪府2251件などで、いずれも2000件を超えている。その他では埼玉県(1859件)、兵庫県(1544件)、千葉県(1383件)、宮城県(1315件)、静岡県(1257件)、福島県(1190件)、広島県(1145件)、栃木県(1079件)で1000人を超えている。
 一方15歳以上50歳未満の女子人口1000人あたりの数字では、大分県が19・1で最も多く、次いで佐賀県が18・5、高知県18・1の順だった。





(2001年11月10日号より)