牛肉使用に「安全宣言」
全国的に再開の動きも
学校給食も「安全宣言」を発令−−文部科学省はさきごろ、農水省と厚生労働省が狂牛病に関する牛の全頭検査を行って牛肉の「安全宣言」を発表したことを受け、学校給食で牛肉使用を自粛している学校については、従来通りの取り扱いに戻すなど適切な対応を行うよう、各都道府県教委に通知した。
同省が先月初めに全都道府県を調査した結果、完全給食を実施している公立の小・中学校の36・3%にあたる1万1203校で牛肉使用を自粛していたが、こうした動きを受け、大阪府が市立学校322校の牛肉使用自粛を今月から解除することを決めるなど、全国で牛肉使用再開の動きが出始めている。
一方同省では、人間が食べると狂牛病に感染する恐れがある眼球などの危険部位を、理科の観察・実験などに使用しないよう全国の都道府県教委などに通知した。中学校や高等学校の理科で目の構造や働きを学習するため、牛の眼球を解剖するケースもあり、狂牛病の牛が確認された千葉県内では昨年度、公立の中学校15校、高等学校31校で牛の眼球を使った授業が行われていた。このため同省は牛の安全性が確認されるまでは、授業などで一切使わないように指示したもの。
また「安全宣言」は出したものの牛の危険部位を含む恐れがある原材料を使用し、製造・加工された食品は学校給食で取り扱わないように指示している。
(2001年11月10日号より)
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